愛車を雨風や盗難から守るため「家を建てるなら『ビルトインガレージ』は絶対欲しい!」と考えている人も多いです。しかし、住宅にビルトインガレージは「危ない」「止めた方が良い」と言われることも少なくありません。
ビルトインガレージが「危ない」「止めた方が良い」と言われる理由
ビルトインガレージは「インナーガレージ」とも言われるもので、建物の1階部分に設置される駐車スペースのことです。開口部にシャッターを付ける密閉タイプと開口部がそのままの開放タイプの2種類あります。
雨風や盗難から愛車を守れることに加えて駐車場代がかからないので、特に都市部では自宅にビルトインガレージを設置するケースが多くなっています。
では、一見メリットが多そうなビルトインガレージが「危ない」「止めた方が良い」と言われる理由にはどういうものがあるのでしょうか?
設置費用がかかる
「止めた方が良い」と言われる大きな理由として、ビルトインガレージの設置には「費用がかかる」ことが挙げられます。
ビルトインガレージに限らず、住宅に何かしらの設備を設置するには費用がかかるのは当たり前です。しかしビルトインガレージの設置には、決して安くない費用がかかるので「止めた方が良い」と言われるわけです。
住宅にビルトインガレージを設置する際の坪単価は40~70万円程度で、住宅の坪単価とそれほど変わりません。車1台分だと4~5坪が目安ですから、ビルトインガレージを設置には160~350万円の費用がかかることになります。
ちなみに、簡易の屋根を付けるだけのカーポートなら50万円ぐらいで設置可能です。
160~350万円あれば住宅設備をもっと充実させられますし、単純にビルトインガレージを作らなければ160~350万円の費用を使わずに済みます。100万円単位の決して安くない費用がかかるので、ビルトインガレージは「止めた方が良い」と言われるのです。
音や振動
こちらも「止めた方が良い」と言われる理由で、「音」や「振動」の問題です。
車を出す際にガレージ内でエンジンをかけますが、この時の音と振動がビルトインガレージだと建物全体に伝わってしまいます。狭い空間に響くエンジン音は車好きにとってはたまりませんが、特に車が好きでない家族にとっては「迷惑でたまらない」のです。
特に寝室やリビングとビルトインガレージの位置が近いと、車が出入りすたびに音や振動が気になってしまいます。家族が寝ている早朝に出かけたり深夜に帰ってきたりすると、エンジンの音や振動で家族の睡眠を邪魔することにもなるのです。
小さいお子さんが居る家庭だと、車で帰ってきた音と振動でやっと寝かしつけた子供が起きてしまうこともあります。
子供を寝かしつける側にとっては迷惑でしかありませんから、下手をするとビルトインガレージを設置することで家族関係がギクシャクすることがあるかもしれません。
ハイブリットカーや電気自動車なら起動時の音や振動は小さいですが、乗り換えには当然費用がかかります。
開口部にシャッターを付ける密閉タイプだと、「シャッターの開閉音」も問題です。シャッターの開閉音は自宅だけでなく近隣の住宅にも響きますから、早朝や深夜に開閉すると近所迷惑となってしまいます。
開閉時にあまり音の出ないシャッターを付けるとなると、ビルトインガレージの設置費用が嵩みます。
排気ガスのニオイが気になることも
シャッター付きの密閉型ビルトインガレージだと、「排気ガスのニオイ」も問題です。
手動での開閉だと、出庫の際はシャッターを開けてからエンジンをかける、入庫の際はエンジンを切ってからシャッターを閉めるケースが多いです。シャッターを閉めた状態でエンジンをかけなければ、ビルトインガレージ内に排気ガスはそれほどこもりません。
ところがリモコンでの自動開閉だと、シャッターを閉めたまま車のエンジンをかけるのでガレージ内に排気ガスがこもります。単純にガレージ内が排気ガス臭くなることに加えて、隣接する部屋にも排気ガスのニオイが漏れてしまうこともあるのです。
さすがに自宅内まで排気ガス臭くなると不快ですから、ビルトインガレージには「換気扇」の設置が必須となります。換気扇の設置には費用がかかりますし、長時間換気扇を作動させることになるので電気代もかかります。
排気ガス臭くなるのを根本から解決するには、ハイブリッドカーや電気自動車への乗り換えが必要です。いずれにしてもお金がかかるので、ビルトインガレージは「止めた方が良い」と言われるわけです。
乗降や出入庫がしにくい
ビルトインガレージにすると、車からの乗り降りや車の出入庫がしにくくなることがあるのです。
開口部・ガレージ内のスペースともに十分な広さがあれば、乗降も出入庫もスムーズにできます。ところが費用を抑えるために開口部や内部スペースを少し狭くすると、乗降や出入庫がしにくくなります。
両側に壁があるスペースに駐車することに慣れていないと、車を壁に当てないように入庫の際に何度も切り返さなければならず面倒です。ガレージ内でドアを開けるのに、できるだけ左右どちらかに車を寄せて駐車しないといけないとなるとさらに面倒なことになります。
同乗者が居る場合は、入庫の際は先に降りてもらう、出庫の際は先に車を出してから乗ってもらうといったことも必要です。
自宅駐車場に親が車を出し入れする際に小さい子供を轢いてしまう、という事故が実際に起こっています。ガレージ内が狭くて同乗者はガレージ外で乗降しないといけない場合、同乗者が小さいお子さんだと「危ない」ことになりかねません。
特に「運転に自信が無い」「車庫入れが苦手」という人が家族に居るなら、ビルトインガレージは「止めた方が良い」かもしれないです。
ビルトインガレージ設置で住宅の耐震性が低下する?
ビルトインガレージが「危ない」とされる最大の理由は、「住宅の耐震性が低下」する恐れがあるからです。
車が出入りするためビルトインガレージの開口部は広くしなければならず、その上柱や筋交いも設置できません。またガレージ内部のも柱や壁を設置することが難しいため、広い開口部と広い空間が住宅の耐震性を低下させるとされています。
しかし、「ビルトインガレージを設置すると住宅の耐震性が低下する」ということは基本的にはありません。現在は建築基準法によって住宅の耐震性には基準が設けらており、基準に適合しない住宅は建てられません。
ビルトインガレージは住宅の一部であり、建築基準法の耐震基準の対象に含まれています。要するに、「ビルトインガレージも含めて耐震基準を満たしてた住宅でないと建てられない」ということです。
ビルトインガレージを設置する際には
・開口部を鉄骨造にする
・ラーメン構造で開口部を補強する
・ビルトインガレージを含めた1階部分を鉄骨造にする
などの方法で住宅の耐震性を確保しています。
ビルトインガレージの施工実績が豊富な住宅メーカーであれば、ビルトインガレージによって住宅の耐震性が低くなることはありません。
ビルトインガレージは固定資産税がかからないは間違い
「ビルトインガレージは固定資産税がかからない」という情報を見聞きしたことがあるかもしれません。しかしこれは間違った情報であり、ビルトインガレージにも固定資産税はかかります。
ビルトインガレージに「容積率の緩和特例」が適用されることから、固定資産税がかからないという誤解が生まれています。
容積率は土地の面積に対する建物の延べ床面積の割合のことで、一般的な住宅地では200~400%程度が上限となっているのです。
ビルトインガレージの面積が建物の延べ床面積の5分の1以下であれば、容積率の計算から除外されるという特例が適用されます。
例えば50坪で容積率の上限が200%の土地の場合、延べ床面積100坪までの住宅が建てられます。ビルトインガレージの面積が20坪以下であれば、ビルトインガレージを除いた住宅の延べ床面積が100坪までOKとなるのです。
要するに容積率上限200%の50坪の土地に、ビルトインガレージを含めて120坪の住宅が建てられるということです。
しかし固定資産税の計算には容積率は関係ありませんから、容積率の緩和特例が適用されようとされまいとビルトインガレージに固定資産税はかかります。
固定資産税は土地・建物それぞれに対してかかり、建物は再建築価格に建物の種類や構造などによる補正率をかけたものを基準に計算されます。ちなみに再建築価格は、固定資産税を課税する時点で同じ種類・構造・規模の建物を新築する場合の価格のことです。
建物の価値ではないので、築年数が長くなるほど固定資産税が安くといったことはありません。
建物の固定資産税評価額の計算にはビルトインガレージ分も含まれますから、ビルトインガレージに固定資産税がかからないは間違いです。
危なくないビルトインガレージを設置するなら
新築するマイホームに「危なくない」ビルトインガレージを設置するなら、「タウンライフ家づくり」の利用がおすすめです。
危なくないビルトインガレージを設置するには、ビルトインガレージの施工実績が豊富な住宅メーカーを探すことが重要となります。しかし公式サイトや比較サイトなどの情報だけでは、なかなか条件に合った住宅メーカーを探すのは大変です。
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タウンライフ家づくりを利用することで、ビルトインガレージの施工が得意な住宅メーカーを探す手間が省けるのです。
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しかし「タダより怖いものは無い」ので、住宅メーカーとの契約を強く勧められそうで怖いと思うかもしません。
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まとめ
ビルトインガレージが「危ない」「止めた方が良い」と言われるのには、いくつか理由があります。ほとんどが解決可能な理由ではあるものの、解決するには「お金」がかかるので「止めた方が良い」と言われるわけです。
ただビルトインガレージにはメリットも少なからずあり、施工実績が豊富な住宅メーカーに依頼することで「危なくない」ビルトインガレージが設置できます。ビルトインガレージの施工実績が豊富な住宅メーカーを探す際は「タウンライフ家づくり」を利用してみてください。