店舗や工事現場の仮設事務所などにコンテナハウスが使われることがありますが、コンテナハウスは住宅としても使えます。
では、風呂トイレ付きで快適に生活できるコンテナハウスなどミニハウスの価格はいくらぐらいなのでしょうか?
風呂トイレ付きのコンテナハウスの価格
住宅用の風呂トイレ付きコンテナハウスを建てるには、少なくとも600~700万円ぐらいの費用がかかります。
コンテナには「海上輸送用コンテナ」と「建築用コンテナ」の2種類で、住宅として使えるのは建築用コンテナです。
海上輸送用コンテナはタンカーなど大型輸送船に積み込まれているコンテナで、トレーラーで運んでいるのを見かけることもあります。中古の海上輸送用コンテナなら10万円ぐらいで手に入りますが、材質や構造が住宅向きではありません。
建築基準法で、住宅として使うコンテナは「JIS鋼材」で造られていなければならないと定められています。海上輸送用コンテナの主な材質はアルミやスチール、FRP(繊維強化プラスチック)で、JIS鋼材が使われることはほとんどありません。
また出入口や窓といった開口部を強度が極端に低下するため、海上輸送用コンテナは住宅として使えないのです。
建築用コンテナは、建築基準法の建築物として使えるように造られているコンテナです。輸送用を流用したものではなく完全に建築用として造られているので、海上輸送用コンテナに比べると手に入りにくくなっています。
その分価格も高く、中古でも100万円前後、新品だと200~300万円です。ただし住宅として十分な強度と広さのある建築用コンテナだと、最低でも400万円以上が相場となります。
風呂トイレの設置費用
建築用でもコンテナハウスに最初から風呂やトイレは付いておらず、別途設置する必要があります。住宅用として最初から水回りが完備されているコンテナハウスもありますが、価格が1000万円を超えることも少なくありません。
風呂やトイレはユニットを置くだけではなく、浴槽にお湯を入れたりシャワーを使ったりトイレを流したりできるようにしなければいけません。給水や排水ができるように工事が必要で、風呂・トイレそれぞれに数十万円の費用がかかります。
ユニットのグレードにもよりますが、標準的なグレードだと風呂で100万円前後、トイレで50万円前後です。風呂とトイレが一体のユニットバスだと100万円ぐらいで収まります。
電気ガス水道の工事
コンテナハウスを住宅として使うのであれば、電気・ガス・水道の工事も必要です。
暗くなったら照明を使いますし、テレビやエアコンなどの家電も使うでしょうから、電気が使えるようにしないといけません。
風呂でお湯を使う、調理をするにはガスも必要ですし、水を使うには水道も開通させる必要があります。
電気は最寄りの電柱からから電線を敷地内に引き込み、コンテナハウスに配線を施します。漏電や感電を防止するのに分電盤の設置も必要で、電気の配線と分電盤の設置に大体10万円前後の費用が必要です。
ガスは公道の下からガス管を敷地内に引き込んで、コンテナハウスにガス管を設置します。敷地内へのガス管の引き込みとコンテナハウスへのガス配管にそれぞれ15万円前後かかるので、合計で30万円前後必要です。
水道もガスと同様に公道の下から敷地内に水道管を引き込み、コンテナハウスに配管を施します。ただ電気やガスと違って水は使ったら捨てないといけないので、排水口から公共の下水道に水を流す排水管も設置しないといけません。
水道関係の工事にかかる費用は合計で100万円前後で、電気・ガス・水道合わせて150万円前後かかります。トイレと風呂の設置にかかる費用を合わせると250~300万円となります。
住宅として使える建築用コンテナは最低400万円ですから、風呂トイレ付きのコンテナハウスには少なくとも600~700万円かかるというわけです。
コンテナハウスの注意点
一般的な住宅よりも工期が短く手軽に建てられそうなコンテナハウスですが、注意しないといけない点がいくつかあります。
木造住宅より価格が高くなることもある
コンテナハウスは低コストというイメージですが、一般的な木造住宅より価格が高くなることもあります。
海上輸送用コンテナは既製品も販売されているので、比較的手に入りやすく価格も安いです。しかし建築用コンテナは海上輸送用コンテナほど使い道が無いので、既製品がほとんど無く新たに造らないといけません。
最初に「最低400万円」と書きましたが、400万円だとコンパクトでシンプルなコンテナハウスとなります。一定の広さがあって内装や外装にこだわると、建築用コンテナだけで1000万円前後となってしまうのです。
さらに風呂やトイレのグレードを上げると、付帯工事費などを合わせた総額が1500万円を軽く超えることもあります。木造住宅の坪単価の平均が約56万円なので、1500万円だと延床面積が20~30坪の木造住宅が建てられます。
コンテナ自体や設備のグレードによっては、同じ面積・間取りだと木造住宅よりコンテナハウスの方が価格が高くなるのこともあるのです。
コンテナハウスは建てる場所を選ぶ
コンテナハウスの注意点としてもう1つ、「建てる場所を選ぶ」ことが挙げられます。「コンテナを置くだけだから、どこでも建てられる」と思うかもしれませんが、一般的な注文住宅よりもコンテナハウスの方が条件が厳しいです。
注文住宅は運んできた建材を現場で加工・組み立てますが、コンテナハウスは出来上がったものを現場に運んできます。
細い路地だとコンテナハウスを搬入できず、必然的にある程度広い道に面した土地に限られてしまいます。
また現場まで運んだコンテナハウスはクレーンで吊り上げて設置するので、上空に電線が多数通っている土地にはコンテナハウスが設置できません。
注文住宅よりもコンテナハウスは建てる場所を選ぶので、普通に住宅を建てるよりも土地選びが重要となります。
建築確認申請が必要
「コンテナハウスは出来上がったものを土地に置くだけだから建築確認申請は不要」と思っている人も居るかもしれません。
確かに建築確認申請が不要なコンテナハウスもありますが、住宅として使う場合は基本的に建築確認申請が必要です。建築基準法で定められた第1~4号の建築物は、事前に建築確認申請をしないと建てられないことになっています。
第1号建築物は延床面積200㎡超の特殊建築物で、ホテルや病院、劇場などがこれに該当します。第2号建築物は、3階以上で延床面積500㎡超もしくは高さ13m以上の建物です。
第3号建築物は非木造で2階以上または延床面積200㎡超、第4号は1~3号に該当しない小規模建築物となります。コンテナハウスは鋼材で造られるので非木造となり、延床面積によって第3号もしくは第4号に該当します。
建築確認申請は不要なのは、延床面積が200㎡以下の平屋を都市計画区域外の土地に建てる場合のみです。都市計画区域や防火・準防火区域の土地に建てる場合は、延床面積200㎡以下の平屋でも建築確認申請が必要です。
必要なのにも関わらず建築確認申請せずにコンテナハウスを建てると、違法建築となって使えなくなる恐れもあるので注意してください。
固定資産税がかかる
コンテナハウスにも固定資産税がかかります。
固定資産税の対象となるのは
・3方向以上に壁があって屋根がある
・基礎などで土地に固定されて簡単に動かせない
・目的に応じて利用できる状態にある
という3つの条件を満たした建物です。
コンテナハウスには四方に壁があって屋根もありますし、風呂トイレ付きですから住宅として利用できる状態にあります。
問題は2つ目の「土地に固定されて簡単に動かせない」ですが、土地に固定されておらず簡単に動かせる場合は住宅として使えません。住宅として登記する以上は土地に固定して動かせないようにしないといけないので、2つ目の条件も満たすことになります。
コンテナハウスは固定資産税の対象となる3つの条件をすべて満たしているので、固定資産税が発生するのです。
定期的なメンテナンス
一般的な住宅と同様に、コンテナハウスでも定期的なメンテナンスが必要です。
特にコンテナハウスは鋼材で造られていますから、「防錆材」の塗り直しは必須となります。一般的な住宅でも外壁の塗り直しが必要なのと同じで、コンテナハウスでは防錆材の塗り直しが必要なのです。
外壁塗料の耐用年数は大体10~20年で、定期的なメンテナンス付きの10年保証を行っている塗装業者もあります。防錆材の耐用年数は5年程度ですから、一般的な住宅の外壁塗装よりも塗り直しの間隔が短くなります。
塗り直しの回数が増えると費用も嵩みますから、場合によっては一般的な住宅よりもメンテナンス費用が高くなる恐れもあるのです。
風呂トイレ付きのコンテナハウス、ミニハウスを建てるならタウンライフ家づくり
風呂トイレ付きのコンテナハウスやミニハウスを建てるなら、「タウンライフ家づくり」を利用するのがおすすめです。
タウンライフ家づくりは30社以上の大手メーカーを含む全国1100社以上のハウスメーカーと提携、一括で見積もり請求ができるサービスとなっています。
大手だからと言ってコンテナハウスを扱っているとは限りません。またハウスメーカーによっては、大規模な住宅は得意だけどミニハウスは得意じゃないといったこともあります。
1つ1つハウスメーカーの公式サイトをチェックして、コンテナハウス・ミニハウスを建てるのに適したメーカーを探すのは現実的には無理です。
タウンライフ家づくりなら、階数や間取り、家族の人数、予算などの選択肢を選ぶだけで条件に合ったハウスメーカーをピックアップしてくれます。
ピックアップされたメーカーすべて、もしくはさらにいくつかに絞って見積もりを一括で請求できます。見積もりだけでなく、間取りの提案や土地探しのアドバイスをしてもらうことも可能です。
コンテナハウスは土地も重要ですから、見積もりのついでに土地探しのアドバイスまで受けられるのは大きなメリットです。
タウンライフ家づくりの利用は無料
一括で見積もりが取れて、間取りの提案、土地探しのアドバイスまで受けられるタウンライフ家づくりは無料で利用できます。
見積もりが取れるハウスメーカーの数に限りがある、間取りの提案や土地探しのアドバイスは有料といったことはありません。
見積もりを取ったハウスメーカーと契約しないといけないこともなく、見積もりを元に検討して直してもOKです。ハウスメーカーから営業電話がかかってくるといったことも無いですし、気軽に利用できます。
具体的なことが決まっていなくて漠然と「家が欲しい」と思っているだけでも良いので、ぜひタウンライフ家づくりを利用してみてください。
まとめ
風呂トイレ付きのコンテナハウス、ミニハウスの価格は、安くても600~700万円となっています。
ただし600~700万円は最低限の価格で、面積や設備のグレードによっては1000万円を超えることも十分にありえます。同じ面積・間取りの木造住宅より費用が嵩むこともありますから、慎重に検討しましょう。
コンテナハウス、ミニハウスの検討にはタウンライフ家づくりの利用が便利です。