老後の生活を考えて、子供が独立したのを機に「平屋」への建て替えを検討するケースがあります。では、平屋へ建て替えるにはどれくらいの費用が必要なのでしょうか?
老後に備えた平屋への建て替え費用
老後のために平屋へ建て替えるのにかかる費用相場は、坪単価117万円前後で考えると分かりやすいです。
一般的に住宅を新築する場合の坪単価が60~70万円程度とされているので、平屋への建て替えが坪単価117万円前後だとかなり高く感じます。
しかし新築時の坪単価は住宅本体の建設費用から算出したもので、付帯工事費や諸費用は含まれていません。
坪単価117万円前後という金額は、平屋本体の建設費用に加えて付帯工事費や諸費用も含めて算出しています。
新築でも付帯工事費や諸費用を加えると坪単価は100万円を超えてきますから、平屋へ建て替えるのに坪単価117万円前後は決して高いわけではありません。
坪単価117万円だとすると、20坪で約2300万円、30坪で約3500万円、40坪で約4700万円ぐらいの費用が平屋への建て替えに必要となります。
坪単価120万円の根拠は?
平屋への建て替えにかかる費用の坪単価117万円が、どこから出てきたのかを説明しておきます。
国土交通省の住宅局が毎年行っている、住み替えや建て替え、リフォームをした人を対象に調査があるのです。「住宅市場動向調査」で、国土交通省のホームページで調査結果をまとめたものが閲覧できます。
2022年度を対象とした令和5年度の調査によると、住宅の建て替えにかかった費用の全国平均が4319万円、延べ床面積の全国平均が121.3㎡となっています。121.3㎡は大体36.7坪ですから、4319万円を36.7坪で割ると1坪あたり約117万円という金額が出るのです。
住宅市場動向調査に平屋のみのデータはありませんが、平屋も2階建ても建設費用はそれほど大きく変わりません。むしろ平屋の方が建設費用が嵩むとも言われています。
平屋と2階建てが混ざった調査結果ではありますが、平屋へ建て替える際の坪単価が117万円というのはそれなりに信憑性があると言えます。
平屋への建て替えにかかる費用
現在住んでいるマイホームを平屋に建て替えるには、平屋本体の建設費用以外にも費用が必要です。平屋本体の建設費用も含めて、具体的に何にどのくらいの費用がかかるのか見てみましょう。
解体費用
建て替えですから、別の土地に平屋を建てるのではなく、現在住んでいるマイホームを取り壊した跡地に平屋を建てることになります。
平屋への建て替えでは、新築時には発生しない「現在住んでいるマイホームの解体費用」が発生するのです。
現在住んでいるマイホームの解体費用は
・木造 3~5万円/坪
・鉄骨造 3.5~6万円/坪
・鉄筋コンクリート造 4~8万円/坪
を目安にすると計算しやすいです。
取り壊すの20坪の住宅だと60~160万円、30坪だと90~240万円、40坪だと120~320万円となります。
解体費用には、住宅を取り壊す費用に加えて
・廃材の処分費用
・足場代
・重機の使用料
・地下や道路面のブロック撤去費
なども含まれます。
ただし、庭や塀などの外構や物置などの周辺施設の解体費用は含まれないので、一緒に解体してもらう場合は追加費用が発生するので注意してください。
平屋の建設費用
平屋本体を建てる際の坪単価は大体60~70万円です。建て替えと言っても新たに平屋を建てるわけですから、平屋を新築する場合と坪単価は同じになります。
平屋の延べ床面積が20坪なら1200~1400万円、30坪だと1800~2100万円、40坪で2400~2800万円といったところです。
金額はあくまで目安で、建材や設備のグレードを上げればもっと費用は高くなりますし、下げれば費用を抑えることもできます。
付帯工事費
平屋を建てる際には様々な付帯工事を行いますが、その費用は総費用の20~25%程度とされています。
付帯工事を具体的に言うと
・地盤調査、地盤改良工事
・外構工事
・電気、ガス、水道の引き込み工事
などです。
新築でも建て替えでも「地盤調査」は必須で、地盤が弱い場合には「地盤改良工事」をしないといけません。
地盤調査には大体5~30万円、地盤改良工事は1坪あたり3~7万円の費用がかかります。調査だけで済めばそれほど費用は嵩みませんが、改良工事まで行うと100万円を超える費用が必要です。
外構工事は、門や塀、玄関のアプローチや階段、庭、駐車場などを整備する工事です。場合によっては、マンホールやU字溝、メーター類を移設することもあります。
外構工事にかかる費用は建設費の5~10%が目安とされていて、100~300万円の間で収まるケースが多いです。
電気・ガス・水道は、建て替えだと既に敷地内に引き込まれているので引き込み工事は不要となることもあります。引き込み工事も必要だと100万円近くかかることもありますが、それぞれの配線・配管工事のみであれば20~30万円で収まる可能性が高いです。
諸費用
建て替えだと以前に一度マイホームを建てているので分かると思いますが、住宅を建てるのには様々な税金がかかります。
平屋を建てるのに住宅メーカーと交わす契約書に収入印紙を貼付することで、「印紙税」を納めることになります。
完成した平屋を登記するのに「登録免許税」、建て替えた平屋を所有することになるので「不動産取得税」も必要です。
印紙税は契約書に記載された金額によって変わりますが、平屋への建て替えでは1000~5000万円の間で収まる可能性が高いです。1000~5000万円の契約金額に対して納めるべき印紙税は「2万円」となります。
登録免許税は建て替えた平屋の固定資産税評価額の0.4%、不動産取得税は固定資産税評価額の4%となっています。仮に建て替えた平屋の固定資産税評価額が3000万円だとすると、登録免許税は「12万円」、不動産取得税は「120万円」です。
平屋へ建て替えるのに住宅ローンを利用する場合は、抵当権設定登記の登録免許税も必要です。抵当権設定登記の登録免許税は借入額の0.4%なので、仮に借入金が2000万円だとすると「8万円」となります。
平屋への建て替えでは、解体した旧住宅の建物滅失登記、建て替えた平屋の建物表題登記と所有権保存登記が必要です。それぞれの登記自体にかかる費用は数千円程度ですが、司法書士などに代行してもらう場合は数万円の費用がかかります。
登記に必要な書類を揃える手間を考えると、数万円の費用がかかっても司法書士などに代行してもらう方が簡単ですし確実です。
平屋が完成するまでの仮住まいには、期間にもよりますが数十万円から100万円ぐらいは仮住まい費用がかかります。
老後は平屋に住むのが良い?
老後に生活するなら2階建てより平屋の方が良いとされています。
平屋は2階建てに比べて「生活動線」を短くしやすいので、老後の生活でしんどい思いをせずに済むのです。
2階がありませんから2階の部屋を片付けたり掃除したりする必要が無く、階段を上り下りする必要もありません。生活のすべてがワンフロアで完結するので、家事にかかる手間と時間を大幅に省けます。
また平屋は高さがありませんから、2階建てよりも地震や台風といった災害に強いとされています。
高い建物の方が揺れや風の影響を受けやすく、僅かワンフロアでも低いと地震や台風による被害が少なくなる可能性が高いです。さらに建て替えの際に耐震性を上げておけば、地震で倒壊するリスクもかなり低くできます。
平屋には注意しないといけないこともある
老後に平屋で生活するには注意しないといけないこともいくつかあります。
1つは「日当たりと風通し」の問題で、平屋は2階建てに比べるとどうしても日当たりと風通しが悪くなってしまうのです。
現状では2階建てが多いですから、一般的な住宅街に平屋を建てると周辺の住宅よりも低くなるため日当たりや風通しが悪くなってしまうわけです。
特に洗濯への影響が大きく、これまで2階に干していた洗濯物を1階に干すことで乾きにくくなることがあります。昼間でも家の中に光があまり入ってこずに一日中照明を点けておかないといけない、といったことにもなりかねません。
平屋を建てる場合には、日当たりや風通しが悪くならないように窓の数や位置を工夫しておく必要があります。
災害については、平屋は地震や台風には強いですが「水害」には強くありません。
洪水などの水害が発生した場合には外へ出るのは危険ですから、高い位置へ移動する垂直避難が推奨されています。2階建てなら2階へ避難できますが、平屋では2階に避難できないので水害が発生しそうな場合には早めに避難所へ向かわないといけません。
近くに大きな川があり、その川よりも低い土地は、平屋を建てるのにはあまり適していません。
もう1つ「セキュリティ」の問題もあり、空き巣など悪意ある第三者にとっては平屋は侵入しやすい建物となります。壁をよじ登る必要が無く、手の届く範囲に侵入可能な窓がいくつもあるので、平屋は侵入しやい建物なのです。
セキュリティリスクを下げるには窓の数を減らしたいところですが、日当たりや風通しのことを考えると窓はできるだけ多くしなければいけません。掃き出し窓など大きな窓にはシャッターを設置する、人目に付きにくい位置にある窓には格子を付けるなどの工夫が求められます。
平屋への建て替えに便利なサービス
老後のことを考えて平屋への建て替えを検討するのに、「タウンライフ家づくり」を利用すると便利です。
平屋への建て替えには数千万円の費用がかかるとなると、できるだけ不要なものは削って費用を抑えたいところです。住宅の建設費用をできるだけ抑えるには、複数の住宅メーカーから見積もりを取ることになります。
しかも平屋への建て替えでは、平屋を建てるのが得意な住宅メーカーを複数探さないといけません。
公式サイトや口コミサイトなどを1つ1つチェックして、平屋を建てるのが得意な住宅メーカーを1社見つけるだけでも大変です。
タウンライフ家づくりは全国1100社以上の住宅メーカーと提携しており、いくつか選択肢を選ぶだけで条件に合った住宅メーカーをピックアップしてくれます。
希望の階数と間取り、家族の人数、予算を選択肢から選ぶと、平屋を建てるのが得意な住宅メーカーが複数見つかります。ピックアップされた中から気になる住宅メーカーを選んで、一括で見積もりを取ることも可能です。
間取りプランを提案してもらったり、資金計画の相談にも乗ってもらえますから、平屋への建て替え計画を一から立てることができます。
無料なので気軽に使える
タウンライフ家づくりの利用には一切料金はかかりません。条件に合った住宅メーカーのピックアップはもちろん、一括で見積もりを取るのも間取りプランの提案も資金計画の相談もすべて無料です。
見積もりを取ったメーカーと契約しないいけないわけでもないですし、タウンライフ家づくりが契約を強要することもありません。タウンライフ家づくりを利用した途端に、いくつもの住宅メーカーから営業電話がかかってきたり営業メールが大量に送られてくることも無いです。
見積もりを取ったメーカーに契約しない旨を伝えにくい場合には、タウンライフ家づくりが代わりに断りの連絡をメーカーに入れてくれます。
家づくり計画の面倒なことはすべてやってくれますが、その代わりにお金がかかることも煩わしいことになることもありません。気軽に利用できますから、平屋への建て替えだけでなく家づくりで分からないこと不安なことがあればタウンライフ家づくりを利用してみてください。
まとめ
老後の生活のために平屋へ建て替えるのにかかる費用は、坪単価117万円で計算すると分かりやすいです。現在住んでいるマイホームの解体など色々な費用がかかるので、新築時よりも費用が嵩むことも考えられます。
平屋への建て替え費用をできるだけ抑えるには、複数の住宅メーカーで見積もりを取ることが重要です。無料で手軽に複数の住宅メーカーで見積もりが取れるタウンライフ家づくりを利用するのが、平屋への建て替えではおすすめです。