必要最低限のものだけで生活するミニマリストを中心に、「タイニーハウス」が注目を集めています。では、タイニーハウスとはどのようなものなのか、風呂トイレ付きにできるのかなど詳しく見ていきましょう。
タイニーハウスは「小さな家」
タイニーハウスは「とても小さな家」のことです。小さいを意味する英語として「スモール」がありますが、タイニーはスモールよりもさらに小さいものなどに使います。
客観的に見て小さいものを表現する時に使われるのが一般的で、「ちっぽけ」という少しネガティブなニュアンスで使われることもあるのです。
タイニーハウスは、1997年にアメリカの建築家サラ・スザンカが「小さな家でシンプルに住む生き方」を提唱したことが起源とされています。
1990年代はアメリカ経済が好調で、豊かさの象徴として大きな家が好まれる傾向がありました。そのため2000年代に入ってからもしばらくは、タイニーハウスが大きく注目されることはありませんでした。
しかし2000年代に入ると徐々に景気が後退し始め、2008年に発生したリーマンショックによってアメリカの金融市場は危機的状況に陥ります。さらに2010年代に入ると、たびたびハリケーンによる大規模な被害が発生します。
こうした大規模な金融危機や自然災害によって大きな家を失う恐怖から、必要最低限の設備のタイニーハウスが注目を集めるようになったのです。
日本でも東日本大震災や記憶に新しい2024年元日の能登地震の影響から、タイニーハウスに興味を持つ人が増えています。
タイニーハウスはどれぐらい小さい?
タイニーハウスに明確な定義はありませんが、日本では10~25㎡、坪数にすると10坪未満が一般的です。発祥の地であるアメリカだと10~40㎡が一般的で、中には9㎡(9坪ではない)のタイニーハウスもあるとのことです。
日本では40㎡は決して小さくありませんが、アメリカだと40㎡でもタイニーハウスとなってしまいます。
風呂トイレ付きのタイニーハウスは可能?
タイニーハウスに風呂トイレを付けることはもちろん可能です。
風呂の標準的なサイズは0.75から1坪、大体3㎡ぐらいです。トイレの標準的なサイズは、戸建てで幅80cm奥行き160cm、マンションだと幅80cm奥行き120cmで大体1㎡ぐらいとなります。
風呂とトイレが一体となったユニットバスだと、幅160cm奥行き180cmで3㎡足らずといったところです。風呂とトイレを分けても4㎡ですから、20㎡ぐらいのタイニーハウスであれば余裕で風呂トイレ付きにできます。
ただし9㎡や10㎡だとユニットバスでも室内の3分の1を占めることになるので、生活空間がかなり狭くなってしまいます。
住宅に風呂とトイレは必須?
建築基準法に「住宅には風呂とトイレを付けなければならない」とは書かれていません。しかし建築確認申請では、風呂とトイレに加えてキッチンも無いと「住宅」とは見なされません。
建築確認申請で住宅と見なされない建物を住宅として使っても問題は無いです。
ただ、建築確認申請で住宅と見なされる建物しか建てられない土地もあります。また住宅を建てている土地は「住宅用地の軽減」によって固定資産税評価額が最大6分の1となり、固定資産税が安くなります。
タイニーハウスを建てる土地によっては、風呂とトイレさらにキッチンも備えないと建築許可が下りないことがあるのです。
さらに固定資産税の優遇措置も受けられませんから、タイニーハウスでも風呂とトイレ、できればキッチンも付けた方が良いです。
湿気とニオイの問題にも注意
風呂トイレ付きのタイニーハウスを建てる場合は、「湿気」と「ニオイ」の問題にも注意しておかないといけません。
風呂やトイレのサイズは一般的な住宅と同じなので、タイニーハウスでは風呂トイレの占める割合が一般的な住宅より大きくなります。
浴槽にお湯を溜めたりシャワーを使って発生する湿気やトイレで用を足した時のニオイが建物内に充満しやすいということです。
湿気は建物にとって大敵ですし、トイレのニオイも食事など生活する上では邪魔になります。風通しを考えた間取りや換気扇の適切な配置など、風呂やトイレで発生する湿気・ニオイへの対策もタイニーハウスでは重要です。
風呂トイレ付きタイニーハウスの価格
風呂トイレ付きのタイニーハウスを建てる場合には、少なくとも700~900万円ぐらいはかかると思っておいた方が良いかもしれません。
建物だけであれば100~300万円ぐらいで購入できます。ただし100~300万円で購入できるタイニーハウスは「小屋」のようなもので、風呂やトイレは付いていません。
別途風呂やトイレを設置することになりますから、風呂やトイレの設置費用も必要です。
風呂やトイレを使うにはタイニーハウスで水が使えないといけませんから、水道の開通費用もかかります。
風呂でお湯を使うならガスも必要ですし、ガスを使わないオール電化にするしないに関わらず電気も使えるようにしないといけません。水道・ガス・電気が使えるようにするには別途工事が必要で、それにも当然費用が発生します。
土地代も別なので、土地を持っていない場合はタイニーハウスを建てる土地を購入するのにも費用がかかります。
風呂トイレの費用
標準的なグレードのバスユニットを設置するには、大体100万円前後の費用が必要です。
トイレユニットは標準グレードで50万円前後ですから、風呂とトイレ合わせて150万円前後となります。風呂とトイレが一体となったユニットバスだと100万円なので、費用とスペースを節約するならユニットバスがおすすめです。
風呂やトイレで水を使えるようにするには、公共の水道管を敷地内に引き込んで配管を設置しないといけません。また風呂やトイレで使った水は捨てないといけませんから、公共の下水道に繋がる排水設備も整える必要があります。
給水設備と排水設備を整えるには、合わせて100万円前後の費用がかかります。
ガスも公共のガス管を敷地内に引き込みタイニーハウスに配管を施しますが、その費用は大体30万円ぐらいです。
電気は最寄りの電柱から電線を引き込んで配線、さらに漏電や感電を防ぐのに分電盤を設置します。電気の開通と分電盤の設置で大体10万円ぐらいなので、水道・ガス・電気を使えるようにするのに大体140万円ぐらいかかることになります。
ちなみにオール電化にする場合は、ガス開通の費用はかかりませんが電気開通に少なくとも50万円程度必要です。ガスと電気併用でもオール電化でも、開通にかかる費用はそれほど大きく変わりません。
タイニーハウスの土地代
タイニーハウスであっても、土地の広さ一杯に住宅を建てることはできません。土地に対する建物の割合いわゆる建ぺい率は地域ごとに決まっており、大体40~60%となっています。
例えば10㎡のタイニーハウスを建ぺい率60%で建てるとなると、17㎡ほどの土地が必要です。17㎡は約5坪で、土地の坪単価の全国平均が約76万円ですから、土地代だけで約380万円かかることになります。
ちなみに、既に建物が建っている土地にタイニーハウスを建てる場合は、既にある建物とタイニーハウスの合計面積で建ぺい率が計算されます。
10㎡ほどのタイニーハウスでも風呂トイレ付きとなると、
・タイニーハウス 100~300万円
・風呂トイレの設置費用 100万円
・水道ガス電気の工事費 140万円
・土地代 380万円
で合計700~900万円ぐらいかかるのです。
風呂トイレ完備のタイニーハウスの価格
風呂トイレを別途設置するタイニーハウスもあれば、最初から風呂トイレが完備されているタイニーハウスもあります。
風呂トイレ完備なら風呂トイレの設置費用はかかりませんが、水道ガス電気の開通工事費用は必要ですし、土地代も別途必要となります。
約10㎡で風呂トイレ付きのタイニーハウスは、大体300~400万円ほどで購入できます。水道ガス電気の開通工事費と土地代を合わせると、風呂トイレ完備でも総額ではやはり700~900万円ぐらいかかることになるのです。
風呂トイレ付きのタイニーハウスを扱っているハウスメーカーを探す
風呂トイレ付きのタイニーハウスを建てるハウスメーカーを探すなら、「タウンライフ家づくり」がおすすめです。
いくら注目を集めているからと言っても、すべてのハウスメーカーがタイニーハウスを扱っているわけではありません。タイニーハウスを扱っているか、ハウスメーカーのホームページを1つ1つチェックするというのも現実的ではないです。
検索サイトで「タイニーハウス ハウスメーカー」と検索しても、必ずしも求めている情報が見つかるとは限りません。
タウンライフ家づくりは30社以上の大手メーカーを含めて、全国1100社以上のハウスメーカーと提携しています。間取りや階数、家族の人数、予算などを選択肢から選ぶだけで、1100社以上から条件に合ったハウスメーカーをピックアップしてくれるのです。
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風呂トイレ付きのタイニーハウスでは風呂とトイレをどこに配置するかも重要ですが、タウンライフ家づくりでは間取りプランも提案してくれるのです。費用の相談や土地探しのアドバイスもしてもらえますから、具体的な家づくりのプランが無くても大丈夫です。
費用は一切かからない
これからタイニーハウスを建てるのにお金がかかるのに、その前に余計はお金は使いたくありません。タウンライフ家づくりをおすすめするのは便利なだけでなく、「無料で利用できる」からでもあります。
タウンライフ家づくりの利用には一切お金はかかりません。ハウスメーカーをピックアップするのはもちろん、見積もり作成にも費用の相談、土地探しのアドバイスも無料です。
見積もり作成を依頼したハウスメーカーと契約しないといけないといった縛りも無し、見積もりを取るだけ取って契約しなくても構いません。タウンライフ家づくりを利用した途端に色んなハウスメーカーから営業電話がかかってくる、といったことも無いです。
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まとめ
タイニーハウスはアメリカ発祥で、日本では10~25㎡ほどの「とても小さな家」を指します。風呂トイレ付きにすることも可能ですし、タイニーハウスを建てる費用は10㎡で総額で700~900万円(土地代込み)ぐらいです。
タイニーハウスを得意とするハウスメーカーを探すなら、「タウンライフ家づくり」が便利です。